プロローグ (クロム・マグナⅣ)
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![]() | ん? この感じ……なんだか久しぶりな気がするにゃ。 | |
──仕事を終え、帰路についていた君は、懐から発せられる魔力に足を止める。 | ||
──クロム・マグナ魔道学園の学生証。そこから、何故かハート型の魔力が浮き上がっている。 | ||
──いつもの選択式ではない招待(?)に、君はふと首をかしげた。 | ||
![]() | ……キミ、その学生証をサッサと仕舞うにゃ。なんだか嫌な予感が―― | |
──ウィズの言葉に、えっ、と君は聞き返す。 | ||
──条件反射で、君はそのハートに指先で触れていたのだ。 | ||
![]() | ぐぬぬ……遅かったにゃ……! | |
──ウィズの悔しげな言葉と同時に、ぐにゃりと視界が歪む。次に君が見たのは……。 | ||
──クロム・マグナ魔道学園の校舎だった。 | ||
![]() | 気をつけるにゃ、今度はどんな面倒事に巻き込まれるかわかったもんじゃ……、 | |
![]() | ……にゃにゃ? | |
──と、ウィズは周囲が妙な雰囲気なのを察知し、途中で言葉を止める。 | ||
ねえねえ、もう誰にチョコ渡すか決めた? 私はね、あこがれの先輩に……。 | [女子生徒] | |
トリュフもいいけど生チョコも捨てがたいよねー、大量生産向きだし……。 | [女子生徒] | |
そうやって義理をたくさん撒いても恋の花は咲かないよ? 本命をきちんと……。 | [女子生徒] | |
──君の周囲の会話は、そういった「チョコ」と「恋」の話ばかりだ。 | ||
──そしておそらく、そのせいで辺りの雰囲気はなんだかこう……うわついている。 | ||
![]() | うーん……これは……なんというか……私の苦手な空気にゃ……! | |
──ともかく、と君は咳払いをして一度仕切りなおす。 | ||
──一度生徒会のメンバーか、あるいは顔見知りの誰かと合流するべきだ、と君は言う。 | ||
![]() | そうするにゃ。……はぁ、なんだか変な時に呼ばれちゃったにゃ。 | |
──ウィズの言葉に君は苦笑する。 | ||
──そもそも変な時以外に呼ばれたコトがなかった気もするが……。 | ||
──とりあえず、君はうわついた雰囲気のこの場所で、顔見知りを探すことにした。 |
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